えさ台に鳩がくる

日々の思ったこと、書く

新サクラ大戦について

 新サクラ大戦をクリアした。あざみたんかわいいよあざみたん。サクラ大戦は旧シリーズから好きで、遊んできたシリーズなので、新サクラ大戦に対しても、いろいろ感想を書きたくなった。

 

〇良かった点

サクラ大戦という文字列

 旧シリーズから好きだったタイトルなのでこの文字列を再び見ることができたことは素直にうれしかった。

・BGM、楽曲

 サクラ大戦と言えば田中公平氏なんだけど、今回も同氏が楽曲を手掛けている。「サクラ大戦」って感じがする。伯林のテーマ曲本当にいいよね。

・こいこい

 面白い。正直本作入ってるゲームの中で一番熱くなれたのはこいこい。ただ、もう少しビギナー向けの難易度設定にしてもよいかもとは思った。相手が結構強い。あと、キャラごとにもっと癖があった方がいいかもとも思う。エリスは猪突猛進型でこいこいしまくるからせっかくの役をふいにしてて面白かったけど。

・望月あざみ

 かわいい。本当にかわいい。

 

〇悪かった点

・ストーリー

 マジで致命的……とは思うんだけど、サクラ大戦じゃなかったら普通かなってなると思う。旧シリーズが偉大過ぎた。あと、いろいろ詰め込みすぎ。世界華撃団大戦は正直蛇足だと思った。あれのせいで単なるロボット操縦大会みたいになっちまってるし。(ここからネタバレです)実は、世界華撃団大戦を運営してるWOLFのボスが敵の黒幕なんだけど、じゃあなんでわざわざ帝都で大戦を行ったの?ってところがうまく説明できてない。「帝都の平和を守る」お話と「世界華撃団大戦で優勝する」お話がうまくつながらないので、なんかお話をぶつぶつと切られている気分になる。そもそも、演武と演舞で勝負と言ってるけど、演舞要素どっかいってるし……。決勝戦もうやむやになってるしな。帝国華撃団も今は落ち目で隊長がダメな華撃団を立て直すというお話……なんだけど、華撃団の成長がよくわからない。世界的女優のアナスタシアさんが入ってちょこちょこ演技指導するだけで、めきめき才能が伸びるし、プロの脚本家差し置いてクラリスさんが書いた脚本が満員御礼……ってそりゃないでしょ。キャラの掘り下げも下手てかほとんど掘り下げてない。キャラの成長が見えない、だからクライマックスになって絆だ何だって言われても絆が深まった印象がないから何も感じない。唯一あざみ回だけは、旧サクラっぽい王道の展開でよかったと思う(サクラ大戦はあまりひねらない王道の展開でいいのよ)。軍の支援が受けられないっていうけど、あんな強力な兵器を持った部隊に対して何の支援もしないのは考え難いし、なによりすごい支援をしている(なぜなら、神山、司馬という兵学校主席コンビを送り込んでいるのだから……)。敵も暗躍している感じがないのが残念。華撃団が公知の存在なのも個人的には受け付けない。なぜならヒーローとは無意味に正体を隠してほしいので。

(ネタバレ終わり)

・バトルモード

 ほんとダメ。今作からアクションゲームに変わったんだけど、辛い。ロックオンできないし。このゲームの敵は基本的に体力低くて、かつ近接攻撃なのよね。なので、囲まれなければ大丈夫。そうすると必然的に遠距離攻撃できるクラリスさんとアナスタシアさんが超絶強くなる。てかあざみ操作難しすぎ……。「里の掟第200条:あざみ推しはいばらの道を行く」ってくらい操作性に難ある。制作陣もうちょっと考えて、ゲームバランス壊れちゃう。あと、絆絆いうけど、全員操作できません。旧シリーズのシステムの方が面白かったぞこれ。あと、今作は、全部謎空間を奥に進んでいく感じのゲームなんやけど、これがほんとにない。サクラ大戦は都市防衛もテーマだから、街を守る感じも魅力だったの。でも、今回全部謎空間で戦闘……なにこれ(帝劇前のゲリラ戦がたまに発生するけど)。もっと、帝都のいろんな場所で戦いたかった。ラストバトルは謎空間でもいいとは思う。連携攻撃やかばうなども使えなくなったし、サクラのシステムとしては、アクションは向いてないんじゃないかな。合体攻撃もイチャイチャが足りない。あれは、嫉妬心で相手を爆破させる技なんだぞ(非公式見解)。もっとイチャつけ、旧シリーズよりストーリーモードでは女の子とべたべたしてるんだからできるだろ、神山よ!

・ラストバトルの絶望感がない

 いきなり現れるし、街が崩壊する様が今作は見られないのよね。それに、全部の戦闘が謎空間で行われるから、復活してはいけないものが復活してしまうという緊張感が皆無。日常茶飯事な災害がどこか遠くで起きているという感覚にしかなれない。必然的に守らなければという気持ちにもなれない。

・キャラたち

 ビジュアルはいいと思う。大河くんやVのヒロインたち(僕は別に嫌いじゃない)の失敗をうまく研究しているとは思う。でも、チャラい……なんかチャラい。それから女の子といきなり距離詰めすぎ。司馬とのやり取り含め全体的なノリが高校生じみててキモい(神山は見た目も大人だし、20歳です。)。僕が年を取ったのかしら……。ヒロインもヒロインで基本的に最初から主人公に好意的で攻略するドキドキ感があんまりない。特にアナスタシアさん!世界的女優なのに場末の落ち目劇団に入れられて、しかも新米隊長の下につくのに、受け入れちゃってるし。彼女には、最初はもっとつんけんしていてほしかった。敵も敵で、量産型強キャラみたいな夜叉と、「毒武器あるよお!」とかぬかしそうな量産型サイコパスもどきみたいなのくらいしかいなくて魅力に欠ける。

・お約束感が薄い

 サクラ大戦って昔の30分アニメみたいな構成も魅力だと思う。今作は、そこが薄い。お話パートも各話ごとのテーマがなんかぼけてるし、敵の暗躍もそんなにないから、一話の中であまり話が完結しない。戦闘も雑魚戦⇒ボス戦って単純な流れじゃないのでメリハリがない。アニメというより映画を見せられている気分……でも、ここは個人の好みの問題かな。

・マップ関連

 銀座周辺しかない。戦闘でいろいろいけないんだから銀座をこんなに細分化せず、上野、浅草とかも行きたかった。

・時代設定

 太正29年って現実だと1940年で、かなり火薬のにおいがする時代なんだよね。その時代を持ってきて、平和の祭典は無理があると思う。落ち目華撃団って設定もやりたいならもういっそ戦後にしたらってなる。町並みも1940年にしては明治明治しすぎ(そもそもサクラ大戦は太正なのになぜ明治っぽいのか)てる、いまだに文明だの開化だの言っとるし、せめて文化〇〇だろ(それもちょっと戦後っぽいけど)。

・渋い男キャラがいない

 いないんです。いるとしたら鉄幹さんだけど、完全に龍が如くの世界の住人ってビジュアルしてるしなあ。

 

〇総評

 サクラ大戦の復活という意味では、本当にうれしかった。ただ残念な点が多すぎる。プレイした後に旧作を無性にやりたくなった。でも、決してつまらないゲームというわけではないと思う。これからサクラに触れる人にはお勧めだし、一般的なこの手のゲームの中では普通に面白い部類には入ると思う。

以上、本当に思ったことのみをながながと書き連ねてしまった。